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例会報告

紘道館9月例会報

(日時)平成27年9月6日 (場所)上野ハイツ

紘道館9月例会報告

9月6日午前10時、いつも通り十代から五十代までの知的好奇心あふれる猛者たちが紘道館に集まった。今回は久しぶりに塾頭である筆者も出席した。


同時通訳稽古

まずは同時通訳稽古から。その日は日本文化の裏と表をテーマに、松本師匠のスピーチが始まった。そして時々師匠のチェックが入る。筆者がとっさに出なかった表現は次の通り。
・be in the family way. 身ごもっている
・an unwritten code 不文律
・the law govern society 法治国家
・york/white 卵の黄身/白身
・binge buying 爆買い
スピーチが一通り終わり、塾生たちの前で筆者と対談してくださった師匠は、筆者を指して「彼は面白い人だ。さあ、みんな、面白い人とはどう訳す?」とみんなに尋ねられた。Interesting? unique? An entertainer? a good guy to talk to? 様々な答えが出てきたが、師匠はHe is a man to watch.と訳された。「watchされてるこっちはたまったもんじゃない」とは思ったものの、納得。自分としてはentertainer がよさそうな気もしたが・・・


ディベート

昼食時間をとり、午後はディベートの準備に入った。今回のテーマは「さらなる皇室外交を進めるべきかいなか。」で、肯定派、否定派に分かれて話し合った。
対外関係の向上のために皇室に積極的に動いてほしいと主張する肯定派と、そのような俗世間の銭勘定で皇室の品位は落ち、テロなどの危険にさらされる恐れがあると主張する否定派の議論が繰り広げられた。
その中でも「私の母は共産主義者でした。」との一言でスピーチを始めることで人々の関心をひきつけ、その母親の影響で皇室をよく思わなかったが、あるときから考えが変わったと自分の経験から議論の正しさを訴えたU氏が、ベストスピーカーに選ばれた。


白熱教室

TIME誌をテーマに英語で議論を深める「白熱教室」が終わろうとしていたとき、明治神宮の和田宮司がゲストとしていらっしゃった。そして神道において「死」は語られないことや、特に言霊の大切さについて語られた。
「言霊」に関しては、全ての音は「う」音から始まることや、日常生活においても否定語をみだりに使うべきではないこと、他人にむやみに命令しないことが幸福につながることなどを教えていただいた。
神道において「死」は語られないとのお話に、筆者は死者の霊が帰っていくという出羽富士鳥海山や、死者の霊が帰り、復活するという出羽三山などはどのように見るのかと尋ねてみたら「あれは神道というより修験道」とジャンル分けされた。
「修験道」とはなんぞや、という新たな宿題ができた。その二日後、筆者は前から気になっていた神仏習合のシンボル的存在のこれらの霊山を訪れた。
来年の三月六日に行われる、松本道弘が選んだ十数人の人々が英語で日本を説明する昇段試験ETJ(English Test for Japanology)のテーマとして出題されそうなテーマである。

その後、みな直会で交流し、ながい一日が終わった。

(文責 高田直志)