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例会報告

紘道館2月例会報

(日時)平成27年2月1日 (場所)上野ハイツ

2月1日、いつも通り正午前に紘道館に向かった。ドアを開けて感じた。参加者が少ない。秋にはこの時間、少なくとも15名はいたのに、その日は一桁しかいない。みんな何をしてるんだ?と思いながら、いつもの通り黙想して通訳稽古の開始。


2本日気になった単語や表現としては私の苦手な医療用語が多かった。


2regenerative medicine 再生医療
embryo 胚子(2か月以内)
fetus  胎児(3か月以上)


2この手の単語は自分には関係ないと思っていたが、父親になると関心を持つようになってきた。語彙力アップの一つの秘訣は、自分が当事者になることなのではなかろか、と思いながら、師匠は謎めいたことを言い出した。


2「Embryoとはミチであり、babyはドウである。」つまり、「道」という漢字を読むとき、「ドウ」ができる前に「ミチ」があったということだろう。最近ようやく、なんとなくだが師匠の言うことが分かってきた。ただ、それを私の言葉で説明できぬのが悔しい。


2一時台からはディベート。この頃になると参加者も十五人を超えていた。


2今回のテーマは「腹芸VSディベート」。師匠の最も得意とするテーマである。いつものように話し合ううちに、ISISの邦人人質事件で日本中が大騒ぎだったこともあり、ディベートのお題は「日本政府は人質交渉で腹芸を使うべき。」と決まった。


2肯定側は、血を流さず、大金を使わず戦が勝てるうえ、交渉力が磨かれるという主張。戦わずして勝つが兵法なり、という孫子の兵法に基づくこの考えに対し、否定側は、そもそも人質という生死がかかる事柄に関して、腹芸は悠長すぎること、そもそも相手も腹芸ができないと成立しえないこと、そして今の外交官で腹芸や、それを通訳できる人がいないことなどを挙げた。


2結果は、やはりと思ったが、否定側の勝利。外国人に対し、特に人質交渉という状況に限定するならば腹芸は無力であるとの結論。話し合いの中で出てきたことだが、腹芸というのはhigh-contextual、すなわちお互いの間に言わなくても分かる部分が多い時に成立するコミュニケーションスタイルである。


2私は独りで空想していた。ISISが邦人を捕えて腹芸を行ったら・・・そもそも人質にしたなどということをyoutubeなどで公開しないではないか。そもそも腹芸を行うことを前提に人質を取らないではなかろうか。人質とは殺すか、解放するか、または金を出すか、出さないかの冷徹な二者一択であり、灰色志向の腹芸で何とかなるものではないのだ。


2白熱教室の時に、来年度の塾頭発表があった。。。。。。


2やはり私が続投、いや続続投することになってしまった。しかも来年は一年の半分が仕事で紘道館に出席できず、副塾頭に任せることが多くなり、ご迷惑をかけるだろうが、何か一つぐらいは土産に残せるようにしたい。